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  バセットハウンドとドーベルマンの4頭の楽しい毎日を紹介します!
                       
   
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奇跡が起きた!

生まれて初めて私の願いが叶えられた瞬間だったのかもしれない。

目覚めたら姫が私の横でくっつくように丸まって寝ていた。

「ひめ・・」

姫はパッチリ大きな目で私を真っ直ぐ見た。

姫の瞳に私が映っていた。

私の興奮は異常なほどだった。

何度も何度も姫を抱きしめ、顔を覗くと姫は真っ直ぐ私を見つめていた。

翌朝は嬉し泣きでワンワン泣いた・・・。

奇跡はそれだけではなかった。

その日から姫は怯えることもなくなり

私の傍でゴロゴロ喉を鳴らし甘えるようになり

姫の世界に私だけを招きいれてくれた。

不思議なことはまだ続き

2代目クロが使っていた容器に食事を入れた時

小さい体を弓矢のように曲げ、背中の毛はハリネズミのように逆立った。

初めて聞いた姫の威嚇する声。

姫は身体全体で容器に向って怒っていた。

急激な姫の異変に戸惑いながらも、妙に納得をして姫専用の器を買うことにした。

その日から姫は私が帰ると玄関の前で座って待ち

食事の支度をしている間は、器用に私の肩に乗り作業を眺めた。

テレビを見ている時も寝る時も朝起きた時も

姫はずっと私の傍にいた。

私が出掛ける支度をしていると、姫はテレビの上に乗り私に背を向けた。

「姫、どうしたん?」

声をかけると、姫の目からポロポロ大粒の涙がこぼれていた。

これには私の姉もよく困っていた。

私を迎えに来た時など、姫が涙を流すので誘うの嫌やとまで言われた・・・。

しかも姫は私以外の人間は受け付けず

近づく者・触ろうとする者には容赦せず怒った。

 
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姫と命名するまで色々と候補があった。

友人は「黒猫じゃなく茶色やで!」と捨て台詞を言って消えたが

根元は確かに茶色だが、きっと100人中98人全員が

「黒猫!」と言うはず・・・・

恐らくこの子を茶色の猫と言うのは

友人と、友人に伝えたお婆さんだけだと思う。

歴代「クロ」の名前を継承させようかとも思ったが

あえてそれは止め、散々迷った末に

ポン!と浮かんだ【姫】という名にした。

姫は神経過敏になっていて、「姫」と呼んでも当然無視。

家中をキョロキョロ歩いては、私から逃げているようにも感じた。

姫が家に来て1週間後に、体調に異変が起きた。

姫を見ると目は開いているのに何か膜のようなものが覆っていた。

姫は何かの異変で目が見えなくなっていた。

慌てて動物病院に走って行き診察をしてもらうと

猫には第三の瞼があり、普段は見ることは出来ないもの。

それが姫は精神的なものにより、その瞼が閉じようとしていると言われた。

「治りますか?」

先生は難しい顔をして言葉に困っていた。

精神的な物なので治療法もない。

この子の気持ちによるので、一生見えない可能性も高い。

ショックを受けたまま家に到着した途端に

私は大泣きをした。

小さい姫の顔を何度も何度も撫でながら

ただただ姫が不憫で可哀想でたまらなかった。

何度も何度も姫に謝り泣き続けた。

姫は1週間前、家に来た時からずっと何かに怯え

私にも慣れず、ずっと家中を不安な気持ちのまま過ごしていた。

私の家にさえ来なければ、姫はこんな事にならなかった・・・・

かわいそうな姫・・・

その日はずっと泣き続け知らぬ間に眠ってしまった。







 

   
  
   
        
  
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